フリーランスが個人事業を始める時に必要な会計ソフトについて解説します。経験者がすすめる理由は時間短縮と節税です。
フリーランスで個人事業をはじめたけど、会計ソフトは必要なの?と悩んでいませんか?
会計ソフトなんて使ったことがないし難しそうだとほったらかしていませんか?
白色申告して税金で損をしていませんか?
実は、フリーランスで個人事業をしている人には会計ソフト使うメリットは大きいのです。
なぜなら、フリーランスにとって時間がいちばん大切だからです。
会社や組織に時間を奪われないために副業をはじめた人やフリーランスになった人にとって、とにかく時間が大切です。
事業を始めると、何をするかを決め、実行し、記録し、収益を計算し、税金を納めるという一連の作業を行うことがもとめられます。とにかく時間が足りなくなります。
効率的に時間を使わないとワークライフバランスはむちゃくちゃになってしまいますよ!
取引を記録し集計する作業は効率化し自動化して時間をかけないことが大事になります。
会計業務を効率化して、そのうえで青色申告で65万円の控除を受けるためには会計ソフトの利用がいちばんの近道です。
個人事業にとって65万円の控除は大きいです。
会計ソフトに年間1万円使ってもすぐに取り戻せます。
基本を理解すれば会計ソフトの使い方はカンタンです。
入金と出金を毎月記帳し、決算処理のポイントを押さえれば、はじめてでもできます。
ベンダーのサポートもしっかりしていますのでサポートを受ければ丁寧に教えてもらえます。
会計ソフトを導入して時間の節約をすることを強くおすすめします。
この記事では、20年以上青色申告を続けてきた経験者が、会計ソフトを導入するメリットとデメリットを比較したうえで、おすすめの会計ソフトの選定について解説します。
結論はフリーランスで個人事業をやっている人は、すぐに会計ソフトを導入したほうがいいということです。そのメリットを解説します。
フリーランスに経験者がおすすめる会計ソフトとは
それでは、会計ソフトの特徴、種類から解説します。
おすすめの会計ソフトは3つあります。
それぞれの特徴を解説したうえで、フリーランスに特におすすめの会計ソフトを解説します。
私は会社員をしていた頃に会計システムの導入にかかわったことが何回もありました。大規模会社から中小企業まで様々な会社にかかわってきました。
そんな私は、自分の副業の会計処理はExcelでも簡単にできると思って10年以上Excelでやっていました。
実際Excelでもそれほど難しくはありませんでした。
しかし1万円程度の会計システム(やよい青色申告)を導入してみたら、Excelよりもはるかに簡単にできることに気づきました。
これを使わないのはとんでもない時代錯誤だと言うことを、その時になって認識しました。
これからは、会計システムを使い倒すことにしようと思っています。
会計ソフトとは?
会計ソフトとは、事業にかかわるお金の動きを記録し、それを集計し決算が行えるシステムをいいます。
Excelなどのスプレッドシートでも会計の処理は可能ですが、ここでは会計業務専用のアプリケーションシステムを想定しています。
最近の会計システムは、クラウド型(オンライン型)のシステムが主流になりつつあります。
クラウド型は、パソコン(またはスマホ)とネットワーク環境があれば、どこからでも利用ができて、テレワーク環境になれた人に適しているからだと思われます。
クラウド型の会計ソフトとは
クラウド型の会計ソフトは、ネットワークに接続してシステムを提供する会社のサーバーに接続して使用します。
クラウド型のシステムを導入すれば、ソフトのインストールをするといった面倒な操作は不要ですぐに始められます。
領収書をスマホで読み込めば記帳もできてしまいます。
税理士事務所に確認してもらうのもカンタンです。
銀行のデータやクレジットカードのデータも取り込めてカンタンに記帳できます。
クラウド型会計システムは時短には必須アイテムといっていいかもしれません。
個人事業を続けるうえで大事なこと
この記事は、個人事業をやっている人の時間短縮に役立つ内容をめざしています。
個人事業には、副業の人も、フリーランスとして独立している人も含まれます。
個人事業では、とにかく時間が大切です。
時間こそ個人事業の財産であり、幸せな生活の源だと考えています。
そういう意味で、時短につながることは何でもやったほうがいいです。
その一つが会計システムの導入だと私は考えています。
会計システムを導入することは、20年以上個人事業で青色申告を続けている経験者の強いおすすめです。
会計ソフトを導入する理由
会計ソフトを導入すると、とにかく時間を有効に使えるようになります。
毎月1~2時間程度の記帳をしておけば、決算は半日程度で終了できます。
青色申告の決算書も連動して作成できます。
所得税・住民税の確定申告は、生命保険控除と医療費控除などであればマイナンバーとの連動でカンタンに完成できます。
事業所得以外の収入がある場合は少し複雑になり、所要時間も変わります。
私の場合は、米国株などの配当、仮想通貨の所得計算などちょっとややこしい処理がありますが、それでも1日ほどでで完成しました。
会計ソフトを導入する理由をピックアップしてみましょう。
- 経理業務の効率化で時間を有効に活用できる
- 日々の仕訳のほとんどを自動で取り込める(レシート・領収書、クレカ・電子マネー利用、銀行取引)
- 伝票の追加・修正がカンタン (後で追加しても日付順に並べてくれる)
- 残高計算、集計は自動化され正確である
- 分析資料がカンタンに作成できる
- 青色申告の決算書がカンタンに作成できる
- 青色申告の65万円控除が受けられる
銀行取引やクレジットカード取引を自動で取り込む場合は、専用の銀行口座と専用のクレジットカードを用意すると便利です。
クラウド型 VS インストール型
会計ソフトにはクラウド型とインストール型の2種類があります。
クラウド型は、オンラインでサービス提供会社のサーバを利用する方式です。パソコンにはソフトをインストールする必要がありません。
ネットワーク環境があれば、どのパソコン(MAC,スマホ、タブレットなど)からでも、どの場所からでも利用できる点が特徴です。
インストール型は、パソコンにアプリをインストールして利用します。
ネットワーク環境がなくても使用できる点が特徴です。
データは通常パソコンに保管しますが、クラウド上に置くことができる場合もあります。
クラウド型とインストール型の比較をするとそれぞれのメリットデメリットがあることが分かります。
次のセクションでそれぞれのメリットとデメリットを比較をしてみます。
クラウド型のメリットとデメリット
会計ソフトには、クラウド型とインストール型があることを説明しました。
クラウド型の主なメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | ・ネットワーク環境があればどこからでも利用可能 ・どの端末からでもブラウザーがあれば利用可能 Windows、MAC、iPad、iPhoneなど 特にMACに対応できる点がメリット ・データ連係ができる ネットバンキング、クレジットカード会社、電子マネーなどのデータが取り込める ・ソフトの自動更新がされ手動の更新作業が不要 法令改正などの新機能が自動で使えるようになる |
デメリット | ・ネットワーク環境が必要 ・処理速度が少し遅い ・メンテナンス中は使えない ・継続契約が必要で経費が毎年継続して発生する ・データ流出のリスクがある |
こうして比較してみると、メリットが大きいですね!
インストール型のメリットとデメリット
インストール型の主なメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | ・ネットワーク環境がなくても利用可能 ・一度導入すれば追加コスト無しで長く使える(大幅な変更がなければそのまま使える) ・ネットワーク環境に影響されず処理速度が速い ・データ漏洩のリスクは低い |
デメリット | ・Windows版のみでMAC対応できないことが多い ・バージョンアップがあると更新が必要 ・データ連係ができない(ネットバンキング、クレジットカード、電子マネーなどのデータ) ・バックアップを自分で実施する必要がある |
インストール型はちょっと古いパソコンソフトというイメージですね。
とはいえ、青色申告はe-Taxで行い経理処理の基本的な決算機能だけあれば十分という人にはリーズナブルな選択だと思います。
フリーランスにおすすめの会計ソフト
人気のクラウド会計ソフトの3種類紹介しましょう。
- やよい青色申告オンライン
- クラウド会計ソフトfreee会計
- マネーフォワードクラウド会計
各会計ソフトの特徴とおすすめのプランは以下のようになります。
①やよい青色申告オンラインの特徴とおすすめのプラン
「やよい青色申告オンライン」は初心者向けで分かりやすい画面構成とになっていると思います。
入金伝票、出金伝票を入力すると仕訳が作成され初心者でも分かりやすい入力方式になっています。
伝票入力のロック機能がなく伝票の修正が容易です。
やよい青色申告のWebサイトからのおすすめポイントをまとめると(文責はこのブログの筆者にあります)
- クラウド会計利用シェアNo1 (MM総研レポート2021年4月)
- 価格メリットが大きい(初年度0円キャンペーン中)
- 初めてでもカンタンに使える設計
- 簿記・会計の知識が無くてもカンタン機能で日々の記帳から確定申告までできます
- 入力の自動化で会計業務の効率化ができます
銀行、クレカ自動取込、レシート・領収書のスマホスキャンで自動仕訳できます - 青色申告の提出まで一貫してこのソフトだけで完了できます
- カスタマーセンターのサポートが充実しています
ベーシックプランでは、電話・メール、チャット、画面共有でフォローしてもらえます
私のおすすめのプランと価格は、
セルフプラン 年間8000円(1年間無料、税抜き)
ベーシックプラン 年間12,000円(初年度6000円、税抜き)
詳しくは、やよいの青色申告オンラインの公式サイト:
やよいの青色申告オンライン
②クラウド会計ソフト「freee会計」(確定申告)の特徴とおすすめのプラン
クラウド会計ソフト「freee会計」は初心者向けで直感的で分かりやすいと評判です。
freeeには、伝票入力のロック機能があり、締切処理により過去のデータを誤って修正するリスクを低減してくれます。
複数のスタッフで入力する場合には管理しやすい機能だと思います。
また、新しい機能の導入が早く、制度変更等にも早く対応しやすいと思います。
freeeのWebサイトからのおすすめポイントをまとめると(文責はこのブログの筆者にあります)
- クラウド会計ソフトシェアNo.1(シミラーウェブ、ローカルフォリオ 2019/10より)
- freee会計は「初めてでもカンタン」の確定申告が可能
- スマホに完全対応:スマホ・タブレット専用アプリで、領収書の管理から確定申告まで完結
- 銀行・クレジットカードと連携して自動処理
- 質問に◯×答えるだけで確定申告書類作成、e-TAXを介さずに電子申告もできます
- 無料でお試しができます
私のおすすめのプランと価格は、
スタータープラン 年額11,760円(税抜き)
下記リンクから無料でお試しができます
会計ソフトfreee(フリー)無料でお試しへのリンク:
無料から使える会計ソフト「freee(フリー)」③マネーフォワードクラウド会計の特徴とおすすめのプラン
「マネーフォワードクラウド会計」は、補助科目の設定ができる点が特徴で経理経験者には便利な機能かもしれません。
伝票入力のロック機能はなく、修正しやすくなっています。
また、スマホだけでも確定申告ができるなど、スマホアプリが充実しています。
マネーフォワードクラウド会計のWebサイトからのおすすめポイントをまとめると(文責はこのブログの筆者にあります)、
- 個人事業主向けクラウド会計ソフト第2位のシェア(MM総研レポート2019年3月末)
- 面倒な作業は自動化・自動入力で経理がラクに(銀行、クレカ連携)
- 取得したデータをAIで自動仕訳(人工知能・機械学習(AI)で使うほど賢くなります)
- 申告に必要な書類を自動作成
- スマホから確定申告を直接提出可能
- 確定申告のサポートも充実
おすすめのプランと価格は、
パーソナルミニ 年額9,600円(税抜き)
パーソナル 年額11,760円(税抜き)
→1ヶ月無料ではじめる場合は、下記のリンクから
MoneyForwardクラウドの公式サイト:
クラウド型会計ソフト マネーフォワード クラウド会計
どの会計ソフトを選定するのか?
3つの会計ソフトの特徴をみてきました。
それではどれを選べばよいのでしょうか?
利用形態により考えてみましょう。
データ取込が多い場合は自動取込の機能があるクラウド型(オンライン型)。
またMACを使いたい場合も、クラウド型がよいでしょう。
補助科目の使用にこだわる場合は③マネーフォワード。
スマホで確定申告まで済ませたいという場合は②Freeeか③マネーフォワードがよいでしょう。
初心者でとにかくはやく使いたいという場合は、①やよい青色申告がおすすめです。
価格的には大きな差は無いですが、やよい青色申告がリーズナブルでオンライン版を選べば1年間は無料で使えます。
私は「やよい青色申告」を使っています。
はじめて会計システムを導入した年でもカンタンに決算ができました。
青色申告の決算書はそのまま使えました。
初めての年の所得税の確定申告では、外国株式の配当、過年度損益の繰越処理、仮想通貨の損益計算などがありけっこう複雑でした。やよい青色申告の確定申告の結果をe-TAXの転記しながら確認したため少し時間がかかりました。
会計ソフトの導入時期・スケジュール
会計ソフトを導入する場合、導入時期はいつがよいのでしょうか?
という質問がありますが、いつはじめてもよいと思います。
いつはじめたとしても、1年間のデータをインプットする必要があります。
前年度の決算が終わって、新しい年度の開始から始めるというのも良いでしょう。
とはいえ、遡ってインプットすることはカンタンですので、いつから始めてもよいというのが結論です。
必要だと思ったその時に始めるのがよいと思います
もっと時間節約するなら
会計ソフトを導入するにしても簿記はさっぱり分からない、専門家に任せたいという人もいるかもしれません。
専門家に任せられればもっと時間を節約出来ます。
税理士事務所を探してみてください。
全国からさがしてオンラインで依頼するのもよいですし、近くの税理士事務所を探すのもよいと思います。
税理士ドットコムで探すのもよいかもしれませんのでリンクを貼っておきます。
結論
フリーランスにとって、時間を有効に使うことはとても大事だと思います。
会計処理に時間をかけずに、稼ぎに直結する業務に集中することが大事であり、そのためには早めに会計ソフトを導入することをおすすめします。
青色申告をするうえでは会計ソフトは必須と思われます(Excelでもいちおう経理処理は可能ですが時間がかかります)。
所得税の確定申告書では、会計ソフトの利用についての質問が2021年度から追加されています。
青色申告をしていて「会計ソフトを利用していない」というのは異例だと税務署にみられる可能性があります。
65万円の青色申告特別控除はフリーランスにとってとても貴重です。
65万円の控除は確実にゲットしましょう。
会計ソフトを導入して節税しましょう。
2022年度(令和4年度)分の確定申告では、サラリーマン(給与所得者)の副業が事業所得とできる条件が改正される予定になっていますので留意が必要です。
2022年10月7日の国税庁の通達で、副業が事業所得として認められる範囲が変更されました。
副業収入が300万円以下でも、帳簿書類を保存すれば事業所得にできるという改正案がだされました。
副業を推奨している時代にマッチした改正案でホットしましたね。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000242043
まとめ 青色申告会計ソフト!経験者のおすすめは?
この記事の結論は、副業やフリーランスで個人事業をやっている人は、会計ソフトを導入して時間短縮をはかろうということになります。
おすすめの会計ソフトは、Windowsパソコンを使う予定で、ネットワーク環境が整っているようでしたら、クラウド型の会計ソフトです。
今回取り上げた3つの会計ソフトはどれも初心者が導入しやすいものでおすすめです。
とにかく費用を抑えて会計システムを導入したいという方には、「やよい青色申告」のオンライン版(クラウド版)を、1年間無料プラン(最長2年間無料)で始めることをおすすめします。
無料プランだからといって機能は何も変わりません。
無料ではじめて稼げる仕組みを構築することに注力しましょう。
やよいの青色申告オンラインへのリンク:
やよいの青色申告オンライン
オンライン環境が整っていない場合は、インストール版という選択もあります。
またすでに契約している税理士さんのサービスを受ける場合は、税理士事務所がサポートしやすい会計ソフトがよいかもしれません。
ただ、コスト高にならないように注意する必要があると思います。
暗号資産の税金計算のおすすめのソフトについてはまた別の記事で解説する予定です。